院内検査(院内でできる各種血液検査)
●5種類の機械による血液検査が可能です(血球・生化学+電解質・炎症・血ガス・凝固)
1)血球検査
赤血球数、白血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット値などを検査します。
貧血と白血球(細菌感染による炎症)をチェックする検査です。
2)生化学検査
酵素(GGT GOT GPT CPK LHD ALP AMYL)
一般化学(GLU BUN CRE UA TCHO HDL-CHO TG TBIL Ca TP ALB NH3 )
電解質(Na K Cl)が検査できます。
3)犬CRP検査
CRPとは、C反応性タンパクという急性相タンパクの一種のことです。炎症や組織破壊がおこると、6時間頃より急激に増加し、24時間くらいで最高値になります。それを検査して体にどの程度の炎症が起きているか判断します。
4)血液凝固検査
全ての手術の際に、ちゃんと出血が止まるのかどうか(血液凝固能に異常がないか)の検査を実施しています。
〈凝固検査項目〉
- PT(プロトロンビン時間:prothorombin time)
血液が固まる(凝固)するには、血管内(内因系)と血管外(外因系)の凝固因子がともに作用します。このうちの血管外の組織中の凝固因子の異常を検出するのがプロトロンビン時間です。異常があると凝固時間は延長します。 - APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間:activated partial thromboplastin time)
血液が固まる(凝固)するのは、血管内(内因系)と血管外(外因系)の凝固因子がともに作用します。このうちの血管内の組織中の凝固因子の異常を検出するのが活性化部分トロンボプラスチン時間です。異常があると凝固時間は延長します。 - 延長疾患:プロトロンビン欠乏症、肝障害、ビタミンK欠乏症、DIC、第Ⅴ因子欠乏症、第Ⅶ因子欠乏症、第Ⅷ因子欠乏症(血友病A)、第Ⅹ因子欠乏症、第ⅠⅩ因子欠乏症(血友病B)、von willebrand病などで凝固時間は延長します。
- 今まではACT血液凝固検査を行っていましたが、専用血液凝固用試験管の販売が中止したので、血液凝固検査器具を導入しました。
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- 血液凝固検査は、導入している病院は少ないのが現状ですが、今後、獣医療の分野でも、より安全に手術を行う上でより重要になるでしょう。