小動物の診療

フェレット

●知っておきたいこと

寿命 5~8年くらい
性成熟 4~8ヶ月
体臭 フェレットには非常に活発な皮脂腺があり、これが体臭の原因となる。肛門腺は体臭にはほとんど関係がなく肛門腺の摘出手術は体臭とはあまり関係がないと思われる  
行動 夜行性 いったん起きると活発に行動する
上顎(I3 C1 P3 M1)  下顎(I3 C1 P3 M2) 合計34本
耳ダニの寄生が非常に多い フェレットは耳の痒みには比較的鈍感?強く?耳ダニがいても痒みを生じない場合が多い。一度CCDカメラで耳ダニの有無を検査した方が良い。また、なかなか耳の掃除が難しく耳が汚れている場合が多い
※耳の掃除に関しては診察室で指導します
食餌 獣肉の蛋白質と脂肪を多く含み、炭水化物と線維の少ない食餌が必要
毛球 フェレットは毛球ができやすい動物。但し、毛球だけで通常は嘔吐しない
単胃で大量の食物を貯めておくため、非常によく胃は広がる。フェレットは好奇心旺盛で異物摂取が多い(特に若いフェレットで)  
小腸 他の動物と比較して小腸は短い。全長は190cmぐらい。このため、成獣の消化管内通過時間は約3~4時間と短い
内分泌疾患 副腎腫瘍や膵臓腫瘍(インシュリノーマ)など内分泌性の疾患が多い。なかなか診断と治療が難しい
直腸温 37.8~39.5℃
心拍数 180~250回/分
猫と異なり爪を引っ込めることができないため、定期的に爪きりが必要
シャンプー 猫同様に日常的な入浴は必要でない。どうしてもシャンプーする場合は刺激の少ないシャンプーで月1回程度までの入浴にとどめる
※頻回の入浴は皮膚から必要な油分を奪い、痒みを起こさせる  
睡眠 一日のうち25~30%は活動し、70~75%は眠っている。フェレットの睡眠は他の動物に比較して深い。

●フェレットの診察に関して

フェレットの診察は、他の動物と違い内分泌疾患が多く、非常にやっかいな病気が多いものです。一般的な疾患は診察致しますが、複雑な慢性疾患は、できれば専門の動物病院の診察をお勧めします。